Googleの口コミは、来店前のお客様が必ずと言っていいほど見る場所です。ただ、たまった口コミを読み込んで傾向をつかみ、一件ずつ丁寧に返信する——という作業は後回しになりがちです。本記事では、口コミを貼るだけで「強み・不満の傾向分析」「1件ずつの返信文の下書き」「接客改善のヒント」までAIに整理させる方法を紹介します。専用ツールの契約は不要で、ChatGPT・Claudeに配布プロンプトを貼るだけ。評価を水増しするサクラ口コミは作らせず、事実に基づいて誠実に返す——という設計です。
Googleビジネスプロフィール等の口コミ対応を軽くしたい方向けです。AIが出すのは返信文と分析のたたき台で、公開前に必ず人が事実と齟齬がないかを確認してください。サクラ・自作自演の口コミや評価の水増しは作りません(不当表示・ステルスマーケティングにあたるおそれがあるため)。投稿者名など個人が特定できる情報は入力しないでください。
口コミ対応でAIが得意なのは、たまった声を読み込んで「傾向」に整理し、返信文の下書きを用意する下ごしらえです。返信するかどうか・どう返すかの最終判断は人が持ちますが、毎回ゼロから文面を考える手間は、AIで軽くできます。追加ツールの契約や登録は不要で、ChatGPT・Claudeの無料プランにコピペするだけ・数分で試せます。
ChatGPT・Claude にそのまま貼れる配布プロンプトです。すぐ試したい方は、下のリンクから「プロンプトを使う」へ。
口コミ対応のAIには2種類あります。①複数店舗の口コミを収集・自動返信・レポート化する専用ツール(SaaS)と、②手元の口コミから分析と返信文を組み立てるプロンプト(本記事)。大量の店舗を仕組みで回すのはツール、いま手元にある口コミを読み解いて返信を下書きするのがAIの得意分野——という住み分けです。
口コミは、来店前のお客様が会社を選ぶときの判断材料です。星の数だけでなく、返信の丁寧さまで見られています。とはいえ、日々の接客の合間に、一件ずつ状況を思い出して文面を考えるのは骨が折れます。低評価には気が重くなり、つい放置——という場面。まずは、たまった声を傾向に整理して、返信の下書きをそろえるところから始めます。
| 負担になりやすいこと | AIに任せられる下ごしらえ |
|---|---|
| たまった口コミを読み込んで傾向をつかむ | 強み・不満をカテゴリ別に集計・要約 |
| 一件ずつ返信文を考える | 口コミごとの返信文案を下書き |
| 低評価にどう返すか悩む | お詫びと改善姿勢を、事実の範囲で誠実に |
| 改善につなげる | 不満の声から見直せる業務を洗い出し |
口コミ・レビューをAIで扱うのは、大きく3つのステップです。まず①手元の口コミを評価(星の数)と本文のセットで貼り付け、②配布プロンプトと一緒に実行し、③出てきた返信文案を確認して投稿に使う——という流れになります。渡すのは口コミの評価と本文だけで、傾向の分析も返信文の下書きも、この一枚でまとめて扱えます。それぞれのステップを順に見ていきます。
Googleビジネスプロフィール等の口コミを、評価(★の数)と本文のセットで貼り付けます。投稿者名や、個人が特定できる記述は外してください。
下の手順3のプロンプトを口コミと一緒に貼って送信します。「全体傾向」「1件ずつの返信文案」「改善のヒント」が出ます。
返信案を、事実(対応日・担当者・約束の有無など)と突き合わせて確認し、必要なら手直しして投稿します。公開前の確認は必ず人が行ってください。
| AIが出せるもの | 使いどころ |
|---|---|
| 強み・不満のカテゴリ集計 | 自社が評価されている点・弱点をひと目で把握 |
| 1件ずつの返信文案 | 返信の文面を考える手間をなくす |
| 低評価への誠実な返信 | お詫びと改善姿勢を、言い訳せず事実の範囲で |
| 接客改善のインサイト | 不満の声を営業トーク・案内資料の見直しに |
上の手順で使うプロンプトがこちらです。ダウンロードして、口コミ一覧と一緒に貼り付けてください。特別なアプリや設定は不要です。
# 不動産会社「口コミ分析 → 返信文作成」AIプロンプト(傾向分析/返信案/改善インサイト) # 使い方:下の【口コミ一覧】に、Googleビジネスプロフィール等の口コミを貼り付けて、この全文を ChatGPT または Claude に送ってください。 # 投稿者名は「利用者A」など伏せ、個人が特定できる記述は外してください。 あなたは不動産会社のカスタマー対応アシスタントです。 下の【口コミ一覧】をもとに、(1)全体傾向の分析、(2)1件ずつの返信文案、(3)業務改善のインサイトを整理してください。 口コミに書かれていない事実は創作しないでください。返信で不確かな点は「社内で確認のうえ、あらためてご連絡します」といった形にとどめてください。 ■ 出力してほしい内容 1.【全体傾向の分析】評価の高い点・低い点をカテゴリ(説明の分かりやすさ/連絡の速さ/内見・接客/契約時の安心感 など)に分けて集計。 2.【返信文案(1件ずつ)】丁寧語で、定型に見えない自然な文面。高評価は感謝、低評価はお詫びと改善姿勢を事実の範囲で。 3.【業務改善のインサイト】不満につながる点から、営業トーク・接客フロー・案内資料で見直せる箇所を挙げる。 …(以下、守ってほしいルール〈サクラ・自作自演は作らない 等〉・記入欄がつづきます)
テキストファイル(.txt)。ChatGPT・Claude どちらでも使えます。
頼み方の例: この口コミ一覧を分析して。強みと不満をカテゴリ別に集計して、1件ずつ返信文の下書きも作って。低評価にはお詫びと改善の姿勢を、事実の範囲で誠実に。書いていないことは創作せず、サクラっぽい水増しはしないで。最後に接客で見直せる点を挙げて。
出力サンプル(架空の例): 【全体傾向】
・高評価:内見・接客対応(丁寧・希望を聞く)/連絡の速さ。
・不満:契約時の説明が駆け足/費用の内訳が分かりにくい。
【返信文案】
(★★★★★へ)この度はうれしいお言葉をありがとうございます。ご希望をしっかり伺いながらご案内できたようで、担当一同はげみになります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
(★★☆☆☆へ)このたびはご不便をおかけし申し訳ございません。契約時のご説明と費用の内訳が分かりにくかったとのこと、真摯に受け止めます。今後は事前に費用内訳の資料をお渡しし、要点をご説明する形に改めてまいります。貴重なご意見をありがとうございました。
【改善のインサイト】
・契約前に「費用内訳シート」を渡し、重要項目を口頭で確認する運用を検討。
▼この返信案はたたき台です。公開前に事実と齟齬がないかご確認ください。
いくつか守りたいことがあります。まず、サクラ・自作自演の口コミや、評価を水増しする文章は作らない・依頼しないでください。こうした行為は景品表示法のステルスマーケティング規制(2023年10月施行)で不当表示にあたるおそれがあり、本プロンプトもAIに作らせません。返信は事実の範囲で書き、対応日・担当者・金額・約束の有無などを創作せず、不明な点は「社内で確認のうえご連絡します」とします。低評価には言い訳や反論をせず、お詫びと改善の姿勢を誠実に伝え、感情的な反応は避けてください。個人情報や取引の詳細、第三者が特定される記述は返信に書きません。なお、口コミを削除できるかどうかの判断はAIに任せず、誹謗中傷・事実無根が疑われる場合は社内の担当や専門家に相談してください。AI活用のコンプライアンス全般は、その不動産AI活用、規約違反かも?12の注意点にまとめています。
A. いいえ。本プロンプトは「返信文の下書きを作る」ところまでです。実際の投稿は、内容を人が確認してから手で行ってください。複数店舗の自動返信を仕組み化したい場合は、そうした機能を持つ専用ツール(SaaS)が向きます。
A. まずお詫びを述べ、指摘された事実を受け止め、改善に向けた姿勢を簡潔に書くのが基本です。言い訳や反論、相手を否定する表現は避けます。本プロンプトはこの型で下書きしますが、最終的な文面は担当者が事実に合わせて調整してください。
A. 作りません。自作自演のレビューや評価の水増しは、景品表示法のステルスマーケティング規制で禁じられた不当表示にあたるおそれがあります。本プロンプトは、実際に寄せられた口コミへの誠実な返信と分析だけを扱います。
A. 無料で使えます。ChatGPT・Claude の無料プランにこのプロンプトを貼るだけで、専用ツールの導入・登録は不要です。口コミ本文をそのまま扱うので、投稿者名など個人情報は外して使ってください。
A. 使えます。評価軸(内見対応/連絡の速さ/契約時の安心感/管理対応 など)を自社の業態に合わせて書き換えてください。
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藤田 遼(株式会社WIG 代表/宅地建物取引士)
不動産業界での実務経験をもとに、現場でそのまま使える生成AIの活用法を研究・発信。「今日からコピペで使える」を合言葉に、不動産特化のAIノウハウを届けています。