顧客の希望条件と手持ちの物件候補リストをAIに渡せば、合致度の高い順に「この方に合う理由」「気になる点」「比較表」「提案メール」までまとめて下書きできます。一人ひとりに合わせて複数物件を提案する——という時間のかかる仕事を、AIが下ごしらえします。本記事では、ツール導入なし・無料で使える配布プロンプトを用意しました。物件情報は渡した分だけを使い、「必ず」「最高」などの誇大表現は避け、最後は人が資料と現地で確認する——という安全な設計です。
顧客に合う物件を選んで提案する仕事を軽くしたい方向けです。AIが出すのは提案の下書きで、価格・面積・駅距離などは必ず人が物件資料で確認してください。おすすめは「提案」であって、住み心地や契約の保証ではありません。公正競争規約・景品表示法に配慮し、誇大・断定表現は避けます。
ポイントは、顧客条件と物件情報の"合致"をAIに言語化させること。物件を選ぶ・決めるのは人ですが、「なぜこの方にこの物件か」を筋道立てて書く下ごしらえはAIが得意です。追加ツールの契約や登録は不要で、ChatGPT・Claudeの無料プランにコピペするだけ・数分で試せます。
ChatGPT・Claude にそのまま貼れる配布プロンプトです。すぐ試したい方は、下のリンクから「プロンプトを使う」へ。
物件提案は、ただ候補を並べるだけでは刺さりません。顧客の予算・エリア・間取りに加え、「駅近を優先」「日当たり重視」「ペット可は必須」といった優先順位に沿って、一件ずつ「なぜこの方に合うか」を説明する必要があります。候補が増えるほど、比較して、理由を言語化して、メールにまとめて……と手間が積み上がり、提案のスピードと質が担当者の余力に左右されるのが悩みどころです。
使い方はシンプル。顧客の希望条件と、手持ちの物件候補リストを渡すだけです。ChatGPT・Claude は表・PDF・画像(マイソク等)も読み取れます。
予算・エリア・間取り・時期に加え、「大事な順」に優先順位を書くのがコツ。NG条件(例:1階は不可)や家族構成・ライフスタイルもあると、提案理由が具体的になります。
手持ちの候補(数件)を、箇条書き・表・マイソクのコピペ・CSV・PDF/画像のいずれかで用意し、配布プロンプトと一緒に貼って送信します(プロンプトは下の手順3からダウンロードできます)。
価格・面積・駅距離などを物件資料と突き合わせ、成約済みでないかも確認したうえで、提案メールや比較表を顧客への提案に反映します。
| AIが出せるもの | 使いどころ |
|---|---|
| おすすめ順+合う理由 | 「なぜこの方にこの物件か」を筋道立てて提示 |
| 気になる点・確認事項 | 条件に合わない点・要確認事項の洗い出し |
| 比較表(価格/間取り/駅など) | 複数候補をひと目で比較 |
| 提案メールの下書き | そのまま送れる文面(誇大表現なし) |
| 次に聞くべきこと | 提案を決めるための追加ヒアリング項目 |
上の手順で使うプロンプトがこちらです。ダウンロードして、顧客の希望条件と物件候補リストと一緒に貼り付けてください。特別なアプリや設定は不要です。
# 物件提案AIプロンプト(顧客条件+物件候補 → おすすめ提案/コンプラ配慮) # 使い方:下の【顧客の希望条件】と【物件候補リスト】を埋め、この全文を貼り付け。 # 物件候補はマイソク・資料のPDF/画像やCSVを添付してもOKです。 あなたは不動産営業の提案アシスタントです。 【顧客の希望条件】に対して、【物件候補リスト】から合致度の高い順におすすめし、 「なぜ合うか」の理由・気になる点・比較・提案メールまでを組み立ててください。 渡された物件情報だけを使い、書いていない設備・条件・数値を創作しないでください。 ■ 出力してほしい内容 1.【おすすめ順】各物件の「この方に合う理由」「気になる点・確認事項」 2.【比較表】価格/家賃|間取り|面積|築年|駅距離|特徴 …(以下、提案メール文/次に確認したいこと、コンプラルール、記入欄がつづきます)
テキストファイル(.txt)。ChatGPT・Claude どちらでも使えます。
頼み方の例: この顧客条件と物件候補リストから、おすすめ順に提案して。各物件の「合う理由」と「気になる点」、比較表、そのまま送れる提案メールまで。物件情報はリストにある分だけ使って、誇大な表現は避けて。最後に要確認の一文を付けて。
出力サンプル(架空の例): 【おすすめ順】
1位 物件A(中古マンション/4,380万円/3LDK・72㎡/築12年/◯◯駅 徒歩6分)
・合う理由:最優先の「駅近」に合致(徒歩6分)。南向き・角部屋で日当たりの希望も○。予算内。
・気になる点:築12年、管理費・修繕積立金は資料で要確認。
2位 物件C(新築戸建/4,780万円/4LDK/△△駅 徒歩14分)
・合う理由:広さと新築、駐車2台。お子様の小学校が近い。
・気になる点:駅距離14分=「駅近」希望とはズレ。予算上限に近い。
対象外 物件B(3,980万/3LDK/徒歩11分/築18年):価格は魅力だが、最優先の「駅近」でAに劣り築年も古め。無理には薦めず今回は見送り候補。
【比較表】A:4,380万/3LDK/徒歩6分 | C:4,780万/4LDK/徒歩14分 …
【提案メール(下書き)】◯◯様、ご希望に近い2件をご提案します。まず物件Aは…(丁寧語・誇大表現なし)
【次に確認したいこと】管理費・修繕積立金/駐車場の要否/入居希望時期
▼要確認:価格・面積・駅距離・設備を物件資料で確認
A. 手持ちの候補を数件、箇条書き・表・マイソクのコピペ・CSV・PDF/画像のいずれかで渡せばOKです。各物件に「種別・価格・間取り・面積・築年・駅距離・特徴」があるほど、合致度の判定と理由づけが正確になります。
A. あくまで、渡した条件と物件情報を突き合わせた"たたき台"です。顧客の言葉にならない好みや、現地の雰囲気・周辺環境までは判断できません。順位や理由は参考にしつつ、最終的な提案は担当者が調整してください。
A. いいえ。本プロンプトは「渡した候補の中から提案を組み立てる」ものです。物件を自動でレコメンドしたい場合は、そうした機能を持つ専用マッチングツール(SaaS)が向きます。物件を選ぶのは人(自社在庫・レインズ等)、提案の言語化がAIの役割です。
A. 無料で使えます。ChatGPT・Claude の無料プランにこのプロンプトを貼るだけで、専用ツールの導入・登録は不要です。機微情報を扱う場合は、学習をオフにできる設定・プランの利用が安心です。
A. 必ず人が確認してください。価格・面積・駅距離などの数字を資料で裏取りし、誇大表現がないか、成約済みでないかを確認したうえで送るのが安全です。
A. どちらでも使えます。予算欄を「家賃」か「購入価格」に、候補の項目を賃貸向け(管理費・敷金礼金等)/売買向け(管理費・修繕積立金等)に合わせて書き換えてください。
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藤田 遼(株式会社WIG 代表/宅地建物取引士)
不動産業界での実務経験をもとに、現場でそのまま使える生成AIの活用法を研究・発信。「今日からコピペで使える」を合言葉に、不動産特化のAIノウハウを届けています。