曇りの日に撮った外観、暗くて色かぶりした室内——そのままではマイソクやチラシに使いづらい物件写真を、ChatGPTで“見せられる”クオリティに補正します。ポイントは、たった1つのプロンプトで外観も室内もどんな物件写真も対応できること。残置物は「残す/消す」も選べます。ただし不動産広告のルール上、現況を偽る加工はNG。本記事は“現況を偽らない補正”に限定して解説し、すぐ使えるプロンプト全文を配布します。
天候や明るさがイマイチな物件写真も、撮り直しは不要。 手元の写真を添えて、たった1つのプロンプトを渡すだけで、マイソク・チラシに使える品質に補正できます。外観・室内・残置物ありなし問わず、同じプロンプト1つで使い回せます。大事なのは、“キレイに盛る”のではなく“本来の見え方に整える”こと。不動産広告には加工のルールがあるので、本記事は現況を偽らない補正に限定します(やっていい範囲は2章で明確にします)。
ChatGPTに写真を添付して使えるプロンプト全文は、記事後半の「プロンプト全文(無料ダウンロード)」にあります。すぐ使いたい方は、下のリンクから飛んでください。
本記事のBefore/Afterは、実際に本プロンプトで補正を検証した結果です。物件の特定を避けるため、写真は検証用に用意したもの(実在の販売物件そのものではありません)を使用しています。
Before → After:曇天の外観を、自然な明るさ・抜け・色味に補正(建物はそのまま/サンプル)
Before → After:暗く色かぶりした室内を、明るく自然な色味に補正(サンプル)
撮り直しに行かなくても、手元の写真をアップロードしてプロンプトを渡すだけ。曇天でどんより/逆光で暗い/室内の電球で色かぶり——そんな写真を、掲載に耐える明るさ・色・抜けに整えます。
曇り・逆光・夕方の暗さも、自然な明るさとコントラストに補正。撮り直しの手間を減らします。
外観の空・緑の抜けも、室内の色かぶり・白飛びも対応。写真の種類を指定するだけ。
空室に残った私物・段ボール・ゴミなど(引渡しで無くなる家財)は、「消す」を指定すれば除去できます。現況どおり見せたいなら「残す」。
「消す」の例:床の私物・段ボール等の動産を自然に除去(設備・欠陥は消さない/サンプル)
物件写真の加工は、宅地建物取引業法・不動産の表示に関する公正競争規約・各ポータルの画像ルールにより、実際と異なる印象を与える誇大な加工は禁止です。「キレイに整える」と「現況を偽る」の線引きを必ず押さえてください。詳しくは不動産公正取引協議会連合会「不動産の表示に関する公正競争規約」もご確認ください。
| やってよい(本来の見え方に整える) | ダメ(現況を偽る) |
|---|---|
| 明るさ・露出・逆光の補正 | 空の差し替え(曇り→青空の合成) |
| ホワイトバランス・色かぶり補正 | 存在しない設備・家具・景色の追加 |
| コントラスト・かすみ除去・シャープ | 傷・汚れ・欠陥など不利な情報の隠蔽 |
| 傾き・水平垂直・軽い歪みの補正 | 建物の形状・窓・広さの印象を変える改変 |
| 残置物(私物・ゴミ等の動産)の除去 | “残置物あり(現況渡し)”物件で残置物を消す |
上の「ダメ(現況を偽る)」にあたる加工は、配布プロンプト側でも「絶対に守ること」として明記し、可能な限り守る設計にしています。ただしAIの出力を100%保証するものではないため、最終的には必ず元写真と見比べて人の目で確認してください。
ChatGPTなどの画像AIは、補正のつもりでも窓の数・建物の形・間取りの印象を勝手に変えてしまうことがあります。これは不動産広告では致命的(誇大表示)です。出力は必ず元写真と並べて見比べ、「物件の現況が変わっていないか」を人の目で確認してください。
床や壁に置かれた動産(私物・生活用品・段ボール・ゴミ等=引渡しで無くなるもの)の除去は、一般に許容されます。一方、設備・付帯物・欠陥の隠蔽はNG。また「残置物あり・現況渡し」の物件で残置物を消すと現況と矛盾するため避けてください。
写真にプロンプトを添えて編集(image-to-image)できるAIで比較しました。結論は、仕上がりの自然さ・扱いやすさで 現時点は ChatGPT(GPT画像) が扱いやすく、本記事はこれで実演します。
実際に同じ写真・同じプロンプトでChatGPTとGeminiを比べたのがこちらです。同じ指示でも仕上がりは変わります。 個人的には、イメージどおりに補正してくれるChatGPTがおすすめ(Geminiも自然な仕上がりなので、見比べて好みで選んでOKです)。
同じ写真・同じプロンプトでの比較:ChatGPT(左)/Gemini(右)。仕上がりの傾向が異なる(サンプル)
写真を添付し、日本語のプロンプトで補正を指示できる。明るさ・色・残置物除去の指示が通りやすく、仕上がりも自然。※元写真を作り変えることもあるので、現況が変わっていないか要確認。
画像編集(通称 nano banana)に強く、image-to-imageの補正が得意。ChatGPTと同じプロンプトで試して、好みの仕上がりの方を使うのも手。
Claudeは画像の生成・編集には対応していないため、写真レタッチには使えません(文章・プロンプト作成向き)。
より厳密に仕上げたい場合は、Photoshop の「空を置き換え」「生成塗りつぶし」などプロ向け機能もあります。ただし有料・操作の習得が必要で、本記事の“プロンプトを渡すだけ”とは毛色が異なるため、選択肢として補足するにとどめます。
ChatGPTに、補正したい物件写真をアップロードします。
下の「プロンプト全文」をコピーして貼り付け、末尾の「私の指定」を書き換えます。
出力された画像を、必ず元写真と並べて確認します。問題なければ保存してマイソク・チラシ・ポータルへ。
下のボタンからプロンプト全文(テキストファイル)をダウンロードできます。ChatGPTに写真を添付し、このプロンプトを貼り付けて、末尾の「私の指定」を書き換えるだけです。
仕上がりを調整したいときの追加お願い例: もう少し自然に。明るさは控えめ、色は盛りすぎないで。建物の形と窓はそのまま変えないでください。
A. おすすめしません。空の差し替えは「現況と異なる印象」を与えるとして、公正競争規約・景品表示法上のリスクがあります。本プロンプトは差し替えをせず、明るさ・色味を自然に整える範囲にとどめています。
A. 私物・生活用品・ゴミなど「引渡しで無くなる動産」の除去は一般に許容されます。ただし設備・欠陥の隠蔽はNG、「残置物あり・現況渡し」の物件で消すのも避けてください。
A. 本記事はChatGPTで実演していますが、Geminiの画像編集も有力です。同じ写真・プロンプトで両方試し、より自然な方を使うのがおすすめです。
A. 明るさ・色などの一般的な補正は通常そのままで問題ありませんが、掲載媒体のルールや社内基準に従ってください。判断に迷う加工は避けるのが安全です。
A. 明るさ・色かぶり・傾きが原因の「見づらさ」なら、多くの場合マイソク・チラシに使える水準まで補正できます。ただし解像度が極端に低い/ピンボケが原因の場合は、改善に限界があります。
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藤田 遼(株式会社WIG 代表/宅地建物取引士)
不動産業界での実務経験をもとに、現場でそのまま使える生成AIの活用法を研究・発信。「今日からコピペで使える」を合言葉に、不動産特化のAIノウハウを届けています。