「関数が書けないから調べている」——それなら、数式を覚える必要はありません。収支・利回り、ローン返済、レントロール(賃貸借条件の一覧表)の集計、仲介手数料まで、不動産でよく使う計算を数式入りにした無料Excelテンプレを配布します。黄色のセルに数字を入れるだけで自動計算。さらに、一覧に無い計算や自社仕様にしたいときは、AIに日本語で頼めば関数を作ってくれます(頼み方プロンプト付き)。金額・料率・法令は必ず確認する——という前提の、実務用の道具です。
Excelの関数が苦手・書けない方でも使えるように、数式を組み込んだ無料テンプレを配布します。数字を入れるだけでOK。金額・料率・法令(宅建業法の報酬告示など)は概算・参考であり、実務では必ず各自で確認・検算してください。
ひとことで言うと、「不動産でよく使う計算を、数式入りのExcelにして配る」という話です。配布テンプレは ①収支・利回り/②ローン返済/③レントロール集計/④仲介手数料 速算 の4シート。関数を書けなくても、黄色いセルに数字を入れれば自動で計算されます。そして、この4つに無い計算や自社の項目に合わせたいときは、AIに日本語で頼めば関数を作れる——この2段構えで、Excel仕事をまるごと軽くします。
数字を入れるだけで自動計算。すぐ使いたい方は下のリンクから。
このテンプレでできること(黄色いセルに数字を入れるだけ・白セルが自動計算):
| シート | できること(入力する数字 → 自動で出る計算) |
|---|---|
| ① 収支・利回り | 購入価格・諸経費・月額家賃合計・年間運営費 → 表面利回り/実質利回り(想定NOI)/年間家賃収入 |
| ② ローン返済 | 借入額・年利・返済年数 → 毎月返済額/年間返済額/総返済額/総利息(PMT関数) |
| ③ レントロール集計 | 各戸の家賃・状態(入居/空室)→ 総戸数/入居戸数/稼働率/満室想定・現況の家賃合計(SUMIF・COUNTIF) |
| ④ 仲介手数料 速算 | 売買価格 → 上限手数料の目安(税抜/税込10%) ※速算式 価格×3%+6万円 |
① 配布テンプレをそのまま使う(数字を入れるだけ)。② 一覧に無い計算・自社仕様は、AIに日本語で頼んで関数を作る(「〜する数式を作って」と頼むだけ)。①で今日から使え、②で"自分専用"に育てられます。
利回りの計算、ローンの毎月返済額、レントロールの家賃合計や稼働率、仲介手数料の速算——不動産の現場は「同じような計算」を毎回Excelでやります。ところが、`PMT`や`SUMIF`といった関数は、名前も引数も覚えにくい。ネットで拾った数式をコピペしても、セルの位置や範囲がズレて動かない、という詰まりが起こりがちです。「関数が書けないから調べている」——多くの人が、ここで時間を溶かしています。
やり方は2つ。①配布テンプレをそのまま使う、②一覧に無い計算はAIに頼む、です。
下のExcelテンプレをダウンロードし、黄色いセルに数字を入れるだけ。利回り・返済額・稼働率などが自動で出ます。関数の知識は不要です。
「〜する数式を作って」とChatGPT・Claudeに頼むだけ。関数と、その意味の説明が返ってきます。出てきた数式(`=`から始まる文字列)を、セルを選んでそのまま貼り付けてEnterすれば完成です。
ここからは方法②です。下の表は、配布テンプレ(①〜④)に無い計算を、自分で足したいときの例です(テンプレの利回り・返済額・集計も、裏ではこうした数式で動いています)。数式を覚える必要はありません——「やりたいこと」を日本語で伝えれば、右のような数式が返ってくる、というイメージで見てください。
| やりたいこと(不動産の例) | AIが作ってくれる数式 |
|---|---|
| 表面利回りを出す | =年間家賃 / 購入価格 |
| 毎月のローン返済額を出す(PMT) | =PMT(年利/12, 年数*12, -借入額) |
| 「入居」の行だけ家賃を合計(SUMIF) | =SUMIF(状態列,"入居",家賃列) |
| 入居戸数を数える/稼働率(COUNTIF) | =COUNTIF(状態列,"入居")/COUNTA(状態列) |
| 顧客リストの重複をチェック | =COUNTIF(範囲, セル)>1 |
PMTは、ローンの毎月の返済額を計算する関数です。書き方は `=PMT(利率, 支払回数, 借入額)`。不動産のローンでは、年利を「年利÷12」で月利に、支払回数を「返済年数×12」で月数にします。借入額はマイナスで入れるのが決まり(プラスだと返済額がマイナス表示になります)。SUMIFは「条件に合う行だけ合計」、COUNTIFは「条件に合う行を数える」関数です。
不動産でよく使う計算を、数式入りにしたExcelです。ダウンロードして、黄色いセルに数字を入れるだけで使えます。特別な設定は不要です。
# 不動産 Excel 計算テンプレ(数式入り・数字を入れるだけ) # シート:(1)収支・利回り / (2)ローン返済 / (3)レントロール集計 / (4)仲介手数料 速算 主な数式(黄色セルに入力すると、白セルが自動計算): - 表面利回り = 月額家賃*12 / (購入価格*10000) - 実質利回り = (年間家賃 - 年間運営費) / (価格 + 諸経費) - 毎月ローン返済 = PMT(年利/12, 年数*12, -借入額) - 稼働率 = COUNTIF(状態,"入居") / COUNTA(部屋) - 入居だけ家賃合計 = SUMIF(状態,"入居", 家賃) - 売買手数料(上限) = 価格*3% + 6万円 (税別・400万円超) ※ 数式はExcel構文(半角)。金額・料率・法令は要確認・要検算。
Excel(.xlsx)。黄色セルに入力→白セルが自動計算。使い方シート付き。ChatGPTがなくてもそのまま使えます。
ダウンロード後、Excelで開いて上部に「編集を有効にする/保護ビュー」の帯が出たら、それを押せば入力できます。下のシートタブ(①〜④)をクリックすると計算を切り替えられます。なお③レントロール集計を、稼働率・退去リスク・NOI(想定)の"要約"まで広げたい方は レントロールをAIで分析・要約する方法 もどうぞ。
テンプレに無い計算や、自社の表に合わせたいときは、次の型でAIに頼むと失敗しにくいです。
おねだりプロンプト(コピペ用): Excelで【やりたいこと】をする数式を作ってください。表の列は【A列=◯◯、B列=◯◯、C列=◯◯…】です。使う関数名と、その意味も一言で説明してください。エラーになりにくい書き方でお願いします。
出力サンプル(架空の例): 依頼:「C列が“入居”の行だけ、B列(家賃)を合計したい」
数式:=SUMIF(C:C,"入居",B:B)
意味:C列で「入居」に一致する行の、B列(家賃)だけを足し合わせます。
補足:範囲を絞るなら C2:C100 のように指定してください。
▼要確認:合計セルの桁・範囲がずれていないか確認
A. 使えます。配布テンプレは数字を入れるだけで自動計算されるので、関数の知識は不要です。慣れてきたら、AIに頼んで自社仕様の計算を足していけます。
A. ChatGPT・Claudeに「Excelで〈やりたいこと〉をする数式を作って。列はA列=◯◯…」と日本語で頼むだけです。例:「C列が“入居”の行だけB列の家賃を合計して」→ `=SUMIF(C:C,"入居",B:B)` が返ります。出てきた数式をセルに貼ればOK。
A. SUMIFは「条件に合う行の"金額を合計"する」関数(例:入居中の家賃合計)。COUNTIFは「条件に合う行の"件数を数える"」関数(例:入居戸数)。稼働率は「入居戸数(COUNTIF)÷ 総戸数」で出します。
A. 使えます。PMT・SUMIF・COUNTIFなど主要な関数はスプレッドシートでも同じように動きます。配布のExcelは、Googleドライブにアップして「スプレッドシートで開く」でそのまま利用できます。
A. 行や列を足し、集計の数式の範囲を広げればOKです。範囲の直し方が分からないときは、AIに「この表に◯◯の列を足して、合計もそれに合わせて」と頼めば数式を作ってくれます。
A. 参考値としてお使いください。手数料は宅建業法の報酬告示で上限が定められ、消費税や価格帯で計算が変わります(400万円超の速算式のほか、2024年7月改正で800万円以下の低廉物件の特例あり)。実際の請求前に、最新の告示と自社ルールで必ず確認してください。
A. テンプレのダウンロードは無料です。テンプレを使うだけならAIは不要。関数をAIに頼む場合も、ChatGPT・Claudeの無料プランで使えます。
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藤田 遼(株式会社WIG 代表/宅地建物取引士)
不動産業界での実務経験をもとに、現場でそのまま使える生成AIの活用法を研究・発信。「今日からコピペで使える」を合言葉に、不動産特化のAIノウハウを届けています。