間取り図に家具を“実寸”で置ける無料シミュレーター

内見前後に必ず出てくる「この部屋に、手持ちの/買う予定の家具は入るのか」という疑問。間取り図(PDF・PNG・JPEG)をAI(Claude)に渡すだけで、ベッドやソファを実寸スケールでドラッグ配置できるシミュレーターを書き出せる無料スキルです。専用ソフトの導入もコマンド入力も不要。出来上がるのは単体で動くHTMLなので、お客様への配布もファイルを渡すだけで完結します。

ひとことで言うと、「間取り図の上で家具を実寸のまま動かして、収まりを確かめられる」無料スキルです。 間取り図を読み込ませると、AIが図面の寸法や帖数から縮尺を割り出し、約30種の家具を実際のサイズ(mm)で配置できる画面を作ります。あとは家具をクリックして部屋に置き、ドラッグで動かし、回転させるだけ。結果はPNG画像やPDFで保存・印刷できます。

完成イメージ:空の間取り図(Before)→ 家具を実寸でドラッグ配置(After)

1. このスキルでできること

物件探しでも引っ越し後でも、必ず一度はぶつかるのが「家具が入るか」という問題です。図面を見ても寸法のイメージは湧きにくく、内見の限られた時間で家具の収まりまで確認するのは大変です。このスキルは、その確認を間取り図1枚と数クリックで行えるようにします。

実寸スケールで配置

約30種(ベッド・ソファ・テーブル・ダイニング・収納・デスク・家電など)を、日本の標準的な市販サイズで収録。縮尺に合わせて実寸で表示するので「入る/入らない」が判断できます。

直感的に動かせる

クリックで追加 → ドラッグで移動 → Rキーや回転ハンドルで回転 → 角をつまんでサイズ変更。家具は四角ではなく、平面図で使う記号(枕付きのベッド等)で描かれます。

そのまま配布できる

出来上がるのは外部サーバーに依存しない単体HTML。PDFの読み込み機能も内蔵し、社内共有やお客様への配布もファイルを渡すだけで完結します。

料金について

このスキルは無料で公開しています。利用に追加のソフト購入は不要です(Claude のプランと、後述の「コード実行」設定があれば動きます)。

2. こんな場面で使えます

「使ってみたい」と感じたら、まずは下のダウンロードへ。ここでは代表的な活用シーンを紹介します。

不動産仲介の提案資料

「お手持ちのソファ(幅2000mm)でも、この通り収まります」と配置図を添えれば、検討の後押しに。内見前後のひと押しに使えます。

賃貸管理・リフォーム

家具付き提案やモデルルーム的なレイアウト案づくりに。空室の見せ方を具体化できます。

引っ越し準備(個人)

手持ち家具の寸法を測って入力し、新居の動線まで含めて事前に確認。「置けなかった」を防ぎます。

設計・インテリア相談

ヒアリングしながらその場で配置を動かし、合意形成を早められます。

3. ご利用前に必要なもの

必要なもの内容(やさしい説明)
Claude デスクトップアプリパソコンで動くAIアプリ。claude.com/download から入手します。ブラウザ版(Claude.ai)でも使えます。
コード実行(code execution)AIが間取り図を処理してシミュレーターを書き出すために使う機能。設定でオンにします(手順は後述)。
間取り図(PDF / 画像)家具を置きたい間取り図。PDF・PNG・JPEGに対応。マイソク(販売図面)の間取り部分でもOKです。

ポイント:専門知識は不要です

Python などの専門ソフトを自分でインストールする必要はありません。必要な部品は、最初に使うときにAIが自動で準備します。あなたが行うのは「ファイルを添付」「依頼文を送る」「出来たHTMLをダウンロード」だけです。

ステップ1:コード実行をオンにする

このスキルは間取り図を画像処理するため、Claudeの「コード実行」をオンにしておきます。個人プラン(Free / Pro / Max)の場合、「設定(Settings)」→「Capabilities(機能)」 を開き、「Code execution and file creation(コード実行とファイル作成)」をオンにします。

Team / Enterprise プランの方へ

組織アカウントの場合は、管理者が「Organization settings(組織設定)→ Skills」でコード実行を有効化します。設定項目が見当たらないときは、社内の管理者にご依頼ください。

ステップ2:スキルを追加する

1. 配布ファイルをダウンロードする

下のボタンから、スキル一式(`furniture-layout-simulator.zip`)を入手します。

配布ファイル入手
家具配置シミュレーター スキル(ZIP)無料でダウンロード

2. Claude にスキルを登録する

Claude デスクトップアプリで、次の操作を行います。

ステップ3:使ってみる(家具を置く)

チャットに間取り図(PDF・PNG・JPEG)を添付し、次のように頼みます。

例: この間取り図に家具を配置できるシミュレーターを作って

1. シミュレーターを受け取って開く

AIが図面を読み取って縮尺を推定し、単体で動くHTMLファイルを書き出します。

2. 配置結果を保存する

レイアウトができたら、ツールバーから書き出します。

生成されたシミュレーター。左の家具をクリック→間取り図にドラッグして配置できる

別の間取り図に切り替えるのは画面内でOK

生成されたHTMLには「📂 間取り図を読み込む/変更」ボタンがあり、別の間取り図(PDF・PNG・JPEG)にその場で差し替えられます。作り直しは不要です。差し替え後は縮尺が変わるため、次章の「縮尺調整」で合わせてください。

4. 縮尺がカギ ― ズレたら「縮尺調整」で合わせる

このツールの肝は縮尺(スケール)の正確さです。家具が実寸で表示されるからこそ「入る/入らない」が判断できます。AIは図面の寸法線(例:3640mm)や帖数(例:6帖=約2730×3640mm、910mmモジュール)から縮尺を自動推定しますが、スキャン状態などでズレることもあります。その場合は次の手順で合わせます。

1. 「縮尺調整」で既知の長さを測る

グリッドで目視チェック

「グリッド表示」をオンにすると、910mm基準(半間)の方眼が間取り図に重なります。部屋の壁と方眼が合っているかで、縮尺の妥当性をひと目で確認できます。

5. 仕組みの裏側(かんたんに)

  1. 画像化:PDFは1ページ目を画像へ変換、写真はそのまま正規化します。
  2. 縮尺推定:図面の寸法・帖数を手がかりに「画面上の1mが何ピクセルか」を算出します。
  3. HTML生成:間取り図・縮尺・家具データ・操作機能を1つのHTMLに収め、単体で動くよう書き出します。

6. ひとことで分かる 用語集

用語やさしい意味
スキル(Skill)Claudeに特定の作業手順と道具を追加する仕組み。ZIPを登録するだけで使えます。
縮尺(スケール)図面上の長さと実際の長さの比。これが正しいと家具が実寸で表示されます。
帖(じょう)部屋の広さの単位。1帖はおおよそ910×1820mm。縮尺推定の手がかりになります。
910mmモジュール日本の住戸の基準寸法(半間)。グリッド表示の方眼の間隔です。
コード実行AIが画像処理などを行うための機能。設定でオンにします。

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この記事を書いた人

藤田 遼(株式会社WIG 代表/宅地建物取引士)
不動産業界での実務経験をもとに、現場でそのまま使える生成AIの活用法を研究・発信。「今日からコピペで使える」を合言葉に、不動産特化のAIノウハウを届けています。